13.睡眠負債は返済できるのか
睡眠時間はある程度までは蓄積性をもつとされています。
寝不足がつづき、過労でダウンするのは、
この負債を身体が一気に返済するということです。
睡眠不足は積み重なり、いつかは返済しなければならないことを
「睡眠負債」と呼んでいます。
では、この負債はどうやったら返済できるのでしょうか。
ずいぶん昔のことですが、アメリカで実験が行われました。
それは、音のしない暗い部屋で人を1週間過ごさせました。
その結果、はじめにその人は1日16時間眠っていました。
しかし最終日に近づくにつれ、
1日8時間になってしまいました。
この人の1日の睡眠時間は8時間であったので、
1週間トータルで考えると総睡眠で
約25時間が負債時間であったと報告されました。
終日近くはそれが返済できたので普段の8時間に戻ったのです。
しかし実は睡眠負債はどんどん増えていくのではなく、
古いのは消えていきます。
すべてを返済しなくても1日1〜2時間多めに眠ることで
かなり返済できるのです。
この睡眠負債をプラスマイナスゼロにしてしまうと、
かえって寝付きが悪くなったという報告もあります。